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TBM Vol.1 in Asamayama

1985/01/01

 1985年1月1日夜明け前。つまり初日の出を狙って、開催されたTea Break Meetingは、見事失敗に終わった。

故に記念写真はない・・・

 以下に、当時の状況を端的に語った文章がある。
 (関西での常連さんはもうご存じのことだが)第一回はその年の元旦に伊勢の朝熊山(あさまやま)で開催した。実はこの朝熊山、初日の出の名所である。
 「伊勢・正月・初日の出」これだけのキーワードを与えれば、いやでも人は集まる。そこで華々しく第一回目のTea Break Meetingを開催すればよい。その基本的な考え方は間違っていなかった。そう、車でやってくる一般の観光客が、その数千倍集まってくると云う事実を除けば・・・。事実、これら極く一般的でまっとうな人々で朝熊山はいっぱいになった。当然である。「伊勢・正月・初日の出」なのだから。
 この大きな誤算で迎えた、このTea Break Meeting。友人には馬鹿にされ、おまけに帰路は居眠り運転で転倒し、さんざんの結果に終わったのである。しかし、ここでやめるわけにはゆかなかった。なぜなら、このTea Break Meetingを行うことがその当時の私の生活の中心になりはじめていたから。何の目的もなく、平凡な暮らしが見えつつあったあのころ、何かにエネルギーを発散しなければならないが、バイクをころがす以外何も見えてきはしなかった。
 1984年3月、バイク雑誌にある小さなイベントが告知されていた。「夜明けのコーヒーin大台ヶ原」と云うものである。寒い中、免許を失った友人を後ろに乗せて出かけていった。コーヒーの香りと笑顔がそこにあった。全く知らない者どおしが、ただバイクと云う不安定な乗り物に乗ってやってきたと云う共通点だけで語り合えるあの世界。自然と私は引き込まれていった。
 その数年前、出会いと別れを繰り返しつつ、気がつけばそこには友人の姿がなくなっていた、という忌まわしい時期があった。忌まわしいと表現したものの、自業自得と云えることである。そんな当時の私にとって大きな転機となったイベント。「一期一会」の名にふさわしい、このたった一度だけ参加したイベントで、自分のしてみたい事のひとつが生まれた。それからの日々は、その夜明けのコーヒーの主催者と語り合い、理想的なミーティングの姿を追うことに没頭していった。
 半年後の1984年10月。Tea Break Meetingという名称が決まり、その企画・制作を行うライブランドという名の集まりを作った。

 これが、第一回の忌まわしき、ティーブレイクミーティングの出発点である。

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